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先輩ダンサーに聞く!就活成功プロセス ~引退後の進め方編~ 青山学院大学ADL マーフィー大高麗音さん


はじめに...

「就活を始めて選考ありのインターンに応募するなどのアクションをとってみたものの全く奮わなかった」そんな経験をした就活生は少なくはないのでしょうか?
本稿ではそんな経験をした23卒の先輩が”納得内定”に向けてどう挽回したのかを紐解いていきます。

<マーフィーさんのプロフィール>

(写真右)

マーフィー大高麗音さん
青山学院大学法学部4年
青山学院大学ADLにて代表とLockのジャンルリーダーを務める
4年夏に第一志望の大手IT企業に内定。
穏やかな性格と人の前に立って引っ張る力が相まって、多くの仲間から信頼される存在。

目次

マーフィーさんってどんな人?

まずはじめに自己紹介をお願いします!
マーフィー大高麗音です!青学の40年くらい続くダンスサークルのADLに所属しています。その中では一年生の頃からロックを選択していました。サークルに入った時に始めたのですが、徐々に沼にハマっていって、「うまくなりたいな〜」という気持ちで練習を続けているうちに、「ショーケースを作りたい」と漠然とジャンリーに憧れを持っていました。そして気づいたら「代表にもなりたい」とも思うようになり、一年生の時に会長職に選ばれて、3年生まで代表として活動していました。それと同時並行で各イベントでジャンリーをやってみたりだとか、サークルを100%楽しんできた人です(笑)
また外部のナンバーやバトルに出たりもしていました!

サークルだけでなくロッカーとして多岐にわたって活躍されているんですね...!ちなみに周りからはどんな人って言われますか?
すごく印象に残っているのは、 「マスコットみたい」 って同期に言われたことです!
一回あったらとても印象に残るし、周りからも優しいって言ってもらえることが多くあって、自分でも結構納得感があったりします(笑)会長とか割と人前に立つことが多かったから、いい意味でも悪い意味でも、広く浅くみんなに知ってもらっている存在だったかなって思っています。だから就活の時に「自分を一言で表すと」みたいな質問では「マスコット」って答えていました!

かなりの人望があり、学生時代はダンスサークルで精力的に活動されていたので、エピソードなどに困ることはなく、就活はスムーズに進んだのではないでしょうか?
それがそう上手くはいかなかったんですよね。結果的にいちばん行きたかった企業に内定をいただくことができたのですが、そこまでの道にはかなりの 紆余曲折 がありました。

就活を始めたての時 - 闇雲時代

どのようなことがきっかけで就活を始めるようになったのですか?
就活の情報収集を始めたのは 3年生の頭 からです。公演に向けて同期と毎週ミーティングをしていたのですが、その時期くらいから「就活でお休みします」みたいな人が増えてきて、焦りを覚えたのがきっかけです。

確かに周りの人が就活を始め出すと焦りますよね、、、その後はどういうアクションを取るようになったのですか?
最初の頃は就活アプリを通じて情報収集を始めていました。そして夏くらいの時期にアプリでオファーが来始めてサマーインターンに応募しました。 でも自己分析や企業分析をしないままなんとなくで応募してしまったため全部転けてしまって、、
その後9〜12月はADLの公演期間で忙しく、自分の時間がほとんど取れなかったため就活にはノータッチでした。
引退後も燃え尽きてしまって就活にはあまり触れることができず、現役の時できなかったことをしたり外部のナンバーに参加したりしていました。

サークルにコミットしている人にとっては結構あるあるな現象かもしれないですね(笑)その後はどのように就活を再開したのですか?
正直3月くらいまでナンバーにかなり出てたため、周りが就活をしている中自分は就活をしてこなかったのですが、終わってから「言い訳がなくなった」と思ってダンキャリで面談を予約しました。それがきっかけで僕の就活観が変わり、積極的にアクションを取るようになりました。

ターニングポイント1 - 自己分析への気づき

「就活観が変わった」とおっしゃっていますが、具体的にどのようなことでしょうか?
最初の頃は 「自己分析なんて必要ない」 って思っていたんです。 自分のことなんて自分で分かるに決まっている と信じて疑っていなかったので「自分のことを分析するってどういうこと?」って思っていました(笑)でもそれは間違いだと気づいたのです。

どのようなことがきっかけで自己分析をするようになったのですか?
面接の時に「自分のことだし質問されたことに対して答えればいい」というスタンスで参加したのですが、いざ本番を迎えた時に、例えば「では小学校時代のことからお伺いします。何でサッカー部に入ったんですか?」みたいな 過去の行動の動機などを聞かれても全然答えられなくて。 その時に自分のことを自分で知る必要性を痛感しました。

確かに過去の自分の行動の動機はよく考えてみないと思い出せない部分が多いかもしれないですね。その上でどのような自己分析を行なっていたのですか?
まずダンキャリで面談を組んでもらいました。自己分析をする上で自分の過去の経験を幼少時の頃から現在まで 第三者に聞いてもらうことで、今まで自分では気づかなかった行動のモチベーション等が見つかったりしました。
また、ふとした時に「自分って何でロックを選んだんだろう」とか「ロックのどういうところが好きなんだろう」など 自問自答 を繰り返して、自分の人生の中でチェックポイントになっているところに一つ一つ理由をつけるようにしました。

それを行ってから何か変化は起きましたか?
面談等を通じて客観的な目線から 「自分像」 を捉える ことができるようになり、面接で自分のことをより一貫性を持って答えられるようになりました。自己分析を通じて自分像や将来のビジョンを 過去の経験から裏付けられた理由を持って話すことができる ため、選考通過率がぐっと上がりました。

過去の経験と見えてきた自分像を教えてください!
①自分が上手くなってサークルにいい影響を及ぼすべくスキルを高めた経験
②ジャンルリーダーとしてチームを引っ張って一つの作品やイベントを作り上げた経験
③ADLの代表としてサークルを引っ張った経験

この3つの経験から自分のエンジンなどを深掘ったところ

❶⑴人のために何かをやるのが好き ⑵自分が「好きだ」と思える物事には熱心に取り組む
❷チームで動くのが好き
❸人の想いやストーリーが感じられる環境が好き

この3つが見えてきました!
流れを示すと以下のようになります。

企業の選び方に変化はおきましたか?
就活の軸というものも見えてきたため、自分が受けるべき企業もわかるようになりました。自己分析をする以前は 「就活は内定をもらわなければならない」という義務感 に駆られていたため、自分とマッチしている企業というよりは、 直感的に受かりそうな企業 を受けていました。もちろんうまくいかなかったんですけど。
自己分析を通じてできた自分の軸をもとに、企業のホームページを見たり、実際に社員の方と話してみてずれがないかを確認したりするという作業をするなど、 自分とマッチしていそうな企業を受ける ということにシフトしました。
そのことで選考通過率も上がりましたし、 もし落ちてしまっても「こういうところが違ったんだろうな」と思うことができるようになりました。 このことで納得感を持ち、縁を楽しみながら就活を進めることができました。

先ほどお話ししてもらった自分像と企業はどのように結びつきましたか?
先ほどお話しした過去の経験と自分像から、以下のような就活軸や企業に求める環境を洗い出しました。代表的なもので言うと、

  • 人に影響を与えることができるような仕事
  • 自分の興味関心と一致している業界
  • チームで動ける環境
  • 事業に想いが込められている企業

これらが現在内定をいただいている第一志望のIT企業に結びつきました。
以下の図が一連の自己分析の流れです。

ここまで固まっていたら選考は怖いもの無しだったのではないでしょうか?
そう思いたかったのですが、ある集団面接で”事件”が起きたんです、、、

ターニングポイント2 - 自分らしさとは

”事件”ってどんなことが起こったのでしょうか?!
以前は自分のことを話す際「ADLという450人所属している大きなサークルで代表を務めている」ということを全面に押し出していたんです。
しかしある企業の集団面接に参加した時、他のストリートダンスサークルの副代表をやっている子と偶然一緒になったんですよ。その時にその子も 全く同じような話をしていて全く差別化をすることができなかったんです。
他にも別の集団面接で自分以外の全員が世界一周していたなんてこともあったんです(笑)客観的にそのような話を聞いたときに感情が見えなくて響かなかったんですよ。面接において 「規模感バトル」になっている状態は良くないかもしれない と思うようになりました。

確かに規模や成し遂げたことが大きければ大きいほど就活では強いって思われがちですよね。
本当にそんな人ばっかりなんですよ。何百人のボランティアサークルを作ったとか、バイト先で〇〇%売り上げを上げたとか、、、
逆に印象に残っているのが、茶道部の子の話です。規模自体は5,6人と小さく、何かで優勝したとか大きな実績を残したわけではないのですが、ただ 「心から茶道が好きで熱心に取り組んだ」 ということがものすごい伝わってきたんです。派手じゃないことでもその人の人間性がすごく伝わってきていたので、 就活生という立場ながらにとても魅力を感じました。

この経験を受けて何か行動は変わりましたか?
より自分が気持ちを乗せて取り組めたことを話すようになりました。 振り返った時に代表職もがんばれたことの一つであるとは言えるのですが、それよりもジャンルリーダーの方が普段からレッスンに通ったり自主練習を行うなど、継続した努力ができたのではないかと気づきました。やっぱりダンスが好きで、だからこそより熱心に取り組むことができたと思っているので、代表職の話ではなくジャンリーの話をするようになりました。それも何百人規模の公演を作ったとかそういう話ではなく、 20人くらいのナンバーを作った話 をよくしていました。「後輩にロックのことをよく知ってほしい」という強い思いや、コロナ禍でクラスターとか起きて厳しい中信じてついてきてくれた仲間がいたりだとか、いろんな思いが集まって作ったナンバーだったんで、情熱をもって語ることができました。これぞいちばん ”自分らしさ”が出ているエピソードだと思いました。

情熱を持って語ることができるって重要なことですね、、!
そうですね。 規模を大きく見せるためにわざわざ話を盛ったりするのも、結局感情をうまく乗せることができず、嘘くさく聞こえてしまいますね。
だから逆に大きなことを成し遂げたエピソードを持っていないという子も、 自分が情熱を持って語れるものさえあれば問題ない と思うので、安心して欲しいです!

就活生にメッセージ

自分は割と運要素が強い就活生だったかもしれませんが、 結局就活って相性なのかなと思います。 自分は行きたいところに内定をもらえたけど、果たしてこれが正しいのかは正直働いてみないとわからないです。でも自分の人生の一つの節目として自分のことをしっかり研究して、自分のことを説明できるようになったのは、仕事以外のところでもきっと役立つと思うしめちゃくちゃ良い経験になりました。だから自己分析とかが億劫に思えてしまう人も、そんなに重く捉えなくても良いかもしれない、っていうかそこを楽しめちゃう人が結局強いのかなって思いました。もし行き詰まったら たくさんの人に頼る ことも大事だと思います。人に相談した方が客観的な目線で自分を知ることができるので本当におすすめです。
最後に、 今公演とかで引退まで忙しい子は最後まで全力で頑張った方がいい って言いたいですね。今頑張ったことは直接就活に活かせるし、逆に引退しちゃったらこんな経験二度とできないんで!やり切ったっていう事実は引退後も頑張るためのモチベーションにつながると思います!頑張ってください!!

まとめ

  1. 自己分析を深めることで 自分像を掴む ことができる
    ⇨面接で自分に関して 一貫性 を持って話すことができる
    ⇨自分と マッチしている企業 がわかる

  2. エピソード選定は、自分が ”いちばん情熱を持って話せるもの” を選ぶことが大事!

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