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ダンスのガクチカはどう深掘られる? 先輩ダンサー面接体験記 -鈴木智也さん(上智大学G-Splash)-


-プロフィール-

名前:鈴木智也さん
サークル:G-Splash
大学/学部:上智大学/総合人間科学部
ジャンル:Break
役職:部長/ジャンルリーダー/振付師
内定先:広告業界

鈴木さんについて

自己紹介をお願いします!
こんにちは、鈴木智也です!上智大学の公認ダンスサークルG-Splashに所属し、代表やジャンルリーダー、振付師として活動していました。就活では 人への影響力が大きく、成長産業である という理由からインターネット広告を中心に受けていました。よろしくお願いします!

ガクチカの紹介

では、早速ですが就活当時に使用していたガクチカについて教えてください!

なぜこのテーマを選択したのですか?
一番長い期間をかけて取り組んだ、というのと関わった人の数が多かったことが大きな理由です。いろんな人と関わり合ってプロジェクトを動かしていく、という部分が広告業界の仕事と共通していると思ったので、このエピソードをガクチカ に選びました。

このガクチカを通してどのようなことをアピールしようと考えていましたか?
「大きい結果を出せた」ということはもちろんですが、それと同時に「前もった準備をしたことでリスクを軽減できた」というリスクヘッジ能力や計画性がある、という点をアピールしようと思っていました。あとはこれと同時に約1年間という長い時間をかけて頑張った、という継続性や粘り強さもアピールできたかな、と思います。

面接での深掘りに対してどう説明したか

それでは、実際にこのガクチカをお話ししたときに、面接官よりどのような質問や深掘りがあったか教えてください!
はい!わかりました!

▼ 経験を問う質問
Q.困難だったことはなんですか?
A.コロナ禍において、大規模かつ活動的なサークルの運営を1年間勤めたことです。コロナの影響を大きく受けていた時期だったので、そもそものサークル活動を停止するかどうか、という話し合いは幹部の中で常に行われていました。コロナによる社会全体の状況が月ごとに全然違ったので、それに合わせて最適解を導くのが難しかったように感じます。

Q.その中でも特に引退公演は1年という期間をかけて準備をしていたので大変だった、ということでしょうか?
A.そうですね。サークル活動の中でも一番力を入れているイベントだからこそ、「絶対に成功させるぞ」という気持ちがあったので、そのためにまずは開催するための準備に力を注ぎました。

▼ 動機を問う質問
Q.サークルの代表になった理由や経緯を教えてください。
A.部員から推薦され、その後自分自身で意思決定をして代表を務めることになりました。

Q.自分での意思決定とは、具体的にはどのようなことでしょうか?
A.「自分だったらジャンルの間に立って、皆の意見をフラットに聞いて支えることができるのではないか」と考えたからです。一年生の時、FirstChallengeという、ダンスサークルの1年生のみで作るショーケースのコンテストで総括を務めました。その際、自分が誰とでもフラットに接し、各ジャンルの間に立ってコミュニケーションを取れたからこそメンバー全員が満足のいく作品に仕上げることができた、という実感がありました。この経験から自分は先頭に立って引っ張るタイプではないけれど、みんなと同じ歩幅で時には後ろから押し上げていく、ということができると思い、代表になる決意をしました。

Q.では次に、そのガクチカのエピソードの事柄に取り組み始めたきっかけを教えてください。
A.「今まで先輩方が繋いできてくださったサークルの伝統を引き継ぎ、次の世代に繋ぎたい」という思い、またもう一つ「自分達だけにしか出せない引退公演を作りたい」という思いがあったからです。

Q.具体的にはどんな目標を立てたのですか?
A.「無事に引退公演を開催し、成功させる」という目標を立てました。

Q.その目標を立てた理由は何ですか?
A.先ほどのお話とも少し繋がるのですが、「G-Splashができてから今までの26年間、先輩方が繋げてきてくださったバトンを繋げたい」という思いからです。引退公演を開催するにあたって、コロナ禍ということからそもそも開催できるのか?という状況にありました。しかし、この強い思いがあったということ、それに加えてコロナで苦しんだ代だからこそ、自分たちにしかできない引退公演があるのではないか?と思い、開催に向けて前向きに取り組もうと目標を立てました。

▼ 思考力や論理性を測る質問
Q.なぜ目標達成に対して、コロナウイルス対策が課題であると考えたのか、そのように判断した経緯を教えてください。
A.250人が所属する大規模なサークルであり、かつ活動がほぼ毎日あるサークルであったため、感染リスクも高いと考えたからです。

Q.もし今その頃に戻れるとしたらどうしますか?
A.大きな後悔はありませんが、コロナの感染状況に合わせ、ガイドラインの規定を変化させる工夫はしても良かったのかな、と反省しています。本番一週間以内にサークル内で感染者が一人でも出たら公演は中止、という厳しいルールを設けていたのですが、もう少し緩くてもよかったかもな、と今になって思います。

▼ 説明を求める質問
Q.「引退公演の開催」という目標のために実際にあなたが取り組んだことを教えてください。
A.「全体のスケジュール感の削蹄」「開催のために必要な内容を洗い出す」「必要要素(資金、コロナ対策、コンセプト策定、実施場所予約など)の網羅」「予期できる事態への対処法を事前に準備」「急遽生まれた問題点の話し合いと決断」の5つを行いました。その結果特に力を注ぐことになったのが、資金調達とコロナウイルス対策です。

Q.では、それらの施策の詳細について教えてください。
A.まず、開催資金の調達に関してはクラウドファンディングを行いました。毎年引退公演のために行ってはいたのですが、私たちの代だからこそ、コロナ禍の中でメンバーがどのように活動しているのかを伝えることで「応援したい!」という気持ちから協力してくださる人も増えるのではないか、と考えました。そこで、幹部や振付師に引退公演や作品に対する思いを記事に書いてもらったものを公開し、公演開催に対する強い思いをみてくださる人に伝えました。
次にコロナウイルス対策については、大学のガイドラインを基に欠席のルールや濃厚接触者の基準を設け、それによる活動規定はサークル用に作成しました。その後もコマ生からの疑問点をもとに都度修正して作成していました。

Q.結果はどうでしたか?
A.来場者1000人を超える大きなイベントになりました。また、徹底したコロナウイルス対策により練習期間には一度もクラスター発生はなく、クラウドファンディングでは目標の倍額を集めることができました。

▼ パーソナリティを問う質問
Q.サークルにおけるあなたの役回りはどのようなものでしたか?
A.「みんなを繋げる役割」だったと思います。代表だけでなく、Breakのジャンルリーダーや振付師、コマ生としても活動していたので、例えば「幹部が思っていることが伝わってないな」とか「幹部とジャンルリーダーの意見が合っていないな」と思った時に自分がそれを繋げたり意思疎通を図ったりするように意識していました。
カリスマ性のある代表ではなかったけれど、後ろからみんなを引っ張り上げていくようなリーダーだったと思います。

特に印象に残る面接経験について

では次に、面接の中でも特に印象に残っていることをお伺いしたいです!
「なんでダンサーにならなかったのか?」 という質問をされたのが印象に残っています(笑)

やっぱり聞かれるんですね...! 鈴木さんはなんて答えましたか?
本音をしっかり話しました。 過去に一回代行レッスンをやった時にもらったお給料が低くて、これが現実なんだなって思ったことや、「ダンサー」はビジネスやエンタメとして存在していてこれから先も発展していくものだと思うからこそ、 いつかダンスをやるとしても今はまず会社に入ってビジネスを知ってからがいいな 、と考えています、というように答えた気がします。

では、ダンスの経験を評価してもらえたなと実感したことはありますか?
ガクチカの話とはずれちゃうんですけど、バトルで賞もらったことについて話した時は評価してもらえた実感はありましたね。 結果を残した系の話はやっぱり面接官にも伝わりやすかった気がします。
あと、僕はほとんど全部ダンスの話だけで質問に答えていたんですけど、あんまりダンスだけ!っていう就活生は他にはいないから、印象には残りやすい気がします。

ありがとうございます!

鈴木さんから面接のアドバイス

最後に、鈴木さんからダンサー就活生に向けて『面接対策でこれだけは押さえておくべき!』というアドバイスをお願いします!

一つ目は、 正直に答える 、ということです。
準備していなかった質問をされた時とか思ったより深掘りされた時、何とかそれっぽく答えても後々後悔することになると思います。なので、わからなかったらわからない!で、嘘はつかず正直に答えることが大事だと思います。 面接官もプロなので、嘘は絶対に見抜かれます(笑)

二つ目は、 OBOG訪問をしておくこと 、ですね。これは事前準備の段階になっちゃうんですけど、会社説明会とかだけじゃなくて、「この社員さんから実際に〜ということを聞いて、魅力を感じています」というように 具体的なエピソードがあると説得力が増すし、自分自身もそれが言えた面接は通りやすかった気がします。

最後は、 自信を持つこと! ですね。
「絶対に受かる」という気持ちで面接に臨むことって本当に大事だと思います。それでもし落ちちゃったとしても、 自分を落とすなんてセンスのない企業だな、くらいのテンションでいいと思います(笑) もちろんしっかり振り返って反省はしつつも、一個一個の企業の合否で心をブラさないことが大切です。難しいとは思うんですけどね。でも、とにかく自信を面接でも発揮することが大事だと思います。みなさん頑張ってください!応援しています。

インタビュー、そして貴重なアドバイスをありがとうございました!

ダンサーズキャリアではダンサーの就活を応援しています